起爆剤。

のしかかる重圧に耐えきれなくてやった。

淋しさを抑えきれなくてやった。

変化することに怯えてやった。


そんなの言い訳でしかない。

事実は変わらない。


責任ってなんなんだろう。

人はどうして違うんだろう。

みんな違ってみんないい、はず。

でも、今は違うことがただ悲しい。


愛情の裏には憎悪があった。

大切なものほど、もろく壊れやすい。

我慢することはパワーにも起爆剤にもなる。

どうやら私のは起爆剤だったみたい。


返り血はひどくて、洗っても全然落ちなかった。

消しても消えないアザと傷。

そのくせ中身は平気なんだから嫌になる。

泣いても泣いてもきりがない。





そうして私は、人を殺した。